伝統的な文化&技術「金継ぎ」に挑戦!

Web版TRY

2017/03/28

WEB版GLOW-TRY77-金継ぎ

「金継ぎ」とは、壊れたものを、より美しく再生させてくれる日本ならではの文化であり、匠の技でもあります。庶民の間でも盛んになったのは、江戸時代まで遡るそう。高価な陶器を純金で繋ぐようになったのは安土桃山時代に流行した茶の文化からで、その後、庶民の間にも壊れた器をその場で直す「焼き継ぎ」職人が生まれることに。腕とセンスを要するこの「金継ぎ」が1日で体験できると聞きつけ、ドキドキしながら『彩泥窯』さんの工房へ行ってきました。

「金継ぎ」とは、その名の通り、金と、そして漆を使って陶器を修繕すること。漆はかぶれる植物というイメージが強いけれど、漆器として乾いて固まったあとは安全な物質に。同じく、体内に入っても安全な金と合わせて、実に繊細な作業工程で器を再生させるという、なんとも素晴らしい文化であり知恵なのです。今回は、そのポイントを体験するということで、合成樹脂と金色に着色したアルミニウムパウダーを使用。実際に、アンティークの陶器から、我々2人は「割れ」(割れてしまったもの)と「にゅう」(ヒビが入ってしまったもの)を選びました。他にも、ヘリなどが欠けてしまった「欠け」や、失った部分を他の陶器の欠片などで補う「呼び」など、いくつかの種類があります。

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さっそく、欠けた陶器をドッキングすること、ヒビに沿って接着剤を塗るところからスタート。乾いたら、ハミ出した接着剤をカッターで細かく削って表面をなめらかにします。この行程からして、器のカーブした部分などの削りが難しく、慣れと技術が必要だと実感。接着した継ぎ目やヒビの部分を、漆の代用品である合成樹脂を筆に取り、できるだけキレイに見えるよう、なぞっていきます。器用さや正確さも求められますが、それ以上にセンスが問われる行程でもあるような。ヒビに沿った部分だけでなく、枝分かれさせたりとアレンジも加えてみたり。ハミ出してしまったり、線の太さが一定じゃないとしても、作業に没頭していると器自体がとても愛おしく感じられてきます。最後は、乾かないうちに金粉をまぶし、繋いだ部分を金色に輝かせれば終了。ついに、世界にひとつだけのMY金継ぎ陶器が完成です!

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本格的な金継ぎは何日もかけて行うそうですが、体験コースで直したものは、すぐに持ち帰ることができます。モノを大事に、そしてマイナスをプラスに変える日本の文化に惹かれ、海外からも体験に訪れる人が増えているとか。もし、何かの拍子に割れたとしても、美しく生まれ変わるのだとしたら、心底大事にしたい器を探したい……という気持ちになりました。

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(マンガ・イラスト:小迎裕美子 取材・文:根岸聖子 写真:荒井 健)

 

彩泥窯 表参道工房

住所 : 東京都渋谷区神宮前4-6-2 1F
電話番号 : 03-6447-1105
※会員制コースから一日体験、イベントや外国人旅行者向け陶芸教室まで、様々な企画が用意されている。開校日時等は公式サイトで確認を。
http://saideigama.com

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